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バズる技術

というテーマで、プロブロガー講座の第六回目でお話してきたんですけどね。

小手先のテクニックによるバズは意味がない
最近、僕の仕事として多いのが商品やサービスのPRのお手伝いです。基本的に僕がお手伝いするのは、商品やサービスの質が非常に高い、あるいは関係者の熱量が異常に高い商…
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で、セミナー自体は有料だったので、内容をそのまま詳しくは解説しないのですが、これは書いておいた方がいいなぁと思ったことがいくつかあったので、補足説明の意味も兼ねて記事化しておきますね。

「なんだよ、お金払ったのに無料で内容知れるのかよ!」と憤られる人も居るかもしれませんが、当日のライブ感と交流にお金を払ったと思っていただければ幸いです。セミナー後の懇親会で話したような気もするのですが、今の時代、価値(お金)を生むのは参加型のコンテンツなんですよね。

アイドルやアーティストのライブなんてまさにそうで、今は楽曲自体はYouTubeで無料で見られるわけです。無料でもいいので楽曲に触れる機会を増やしてライブに来てもらう、そして物販でそこでしか買えないTシャツやタオルなどのグッズを買っていくのです。賛否好き嫌いはあると思いますが、アイドルのCD自体にほとんど価値は生まれていません。そのCDを買うことにより、握手会やツーショットチェキに参加できる権利が生じて、実際に会いに(参加しに)行くことがファンの中では価値と認識されているわけです。

で、前置きが長くなりましたが、当日の資料がこちらになります(ちょっと修正してる箇所もあります)。

[slideshare id=57140604&doc=random-160117075142]

PDFはこちら
バズる技術資料

今回のテーマは僕が決めたわけではないのですが、このバズる「技術」って表現が秀逸だと思いました。技術って身に付けられるんですよ。偶然、バズったってのは誰でも経験できるんですね。でも意図してバズらせることができたら、これはもう技術に昇華されているわけです。

もちろん狙ったことがすべてうまくいくとは限りません。でも「バズったらいいな」と祈りだけで無策で記事を公開するのと、「この仕掛けをおこなったからバズるだろう」と仮説を立てて実験し結果を検証していくのとは、同じバズでも全然違います。

昔こんな記事も書きました。

知っているけどやらないという「選択」と、知らないからできないという「勉強不足」は、見た目の現象は一緒でも中身はぜんぜん違う
僕とよく会っている人はよく聞くフレーズかも知れませんが、僕は「知っているけどやらないということと、知らないからできないということはぜんぜん違う」といった内容の話…
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ホント、これなんですよ。結果的になっちゃったってのはあくまでも結果論で、技術として身につかないんですよね。なお、狙っててもスベることなんて当たり前です。僕がどんだけバズらせようと思ってスベってきたか。でもその経験自体が重要なんですよ(と自分を慰めてみる)。

といわけで、さらに能書きが長くなりましたが、当日の内容に触れていきたいと思います。

そもそもバズってなに?

バズとは「SNSなどで話題になり、その情報が広く拡散されていく現象」を指します。ここで言うSNSとは「Facebook」や「Twitter」、厳密に言うとSNSではないのですが、ソーシャルブックマークサービスである「はてなブックマーク」を意味します。

僕はバズには2種類あると思っていて、それは単純に「良いバズ」「悪いバズ」と分類しています。

良いバズとは、「公開した情報が起点となってポジティブなシェアが連鎖的に発生したり、問題提起となって前向きな議論を生み出す現象」で、悪いバズとは「公開した情報が起点となってネガティブなシェアが連鎖的に発生し、批判や反論の制御が効かなくなる現象。炎上とも呼ばれる。」と僕の中で定義しています。

炎上の原理

この記事の最初に貼ったURLの記事に載せてるんですが、再度書いておきますね。

炎上という現象は、実は3つのポイントを押さえておけば比較的簡単に引き起こすことができます。

その3つのポイントとは、

1.大多数へ向けての問題提起を行うこと
2.主張は強く(過激に)、論証は乏しく
3.体現できていない

という点になります。一つ目は、例えば会社員が大多数のこの日本で「サラリーマンは先が無いから早く辞めて自分で仕事作れ」って声高に叫ぶことですね。でもそれだけならいいんです、単なる提言や主張ですから。問題は残りの二つです。

というわけで二つ目のポイントなのですが、主張と論証のバランスが取れていないという点です。主張が強ければ強いほど、それを補完するだけの論証を提示しなければいけません。過去三年分のデータを引っ張り出してきたり、脱サラしてうまくいってる人、うまくいっていない人のインタビューを載せたりね。この証拠の提示が弱ければ弱いほど、読み手側は「それ、お前だけだよね」という意識になるわけです。

最後に三点目ですが、簡単に言うと「お前が言うな」という感情です。会社員としてある程度の成果を残している人が言うと、不思議なことに第三者は納得するんですよ。ただ会社勤めもしたことない人が言うと反感になります。だから若い人が会社員をバカにすると大きく燃え上がるわけです。

炎上させたいのであれば、大多数の反感を生むような過激な発言を、裏付けなしに主張して、影響力の強い人の目に入るように拡散すればいいわけです。

バズを起こして何がしたいのか

何をおこなうにしても、目的がしっかりしていなければ意味がありません。

ただただページビュー集めを狙いたいのであれば炎上でも構わないんです。でも、セミナーに参加してくれている皆さんは、「ブロガーとしての信頼度向上、個人ブランドを構築したい」とか、「アフィリエイターとして商品(サービス)を販売したい」とかいう目的があるはずなんですね。そうなってくると悪印象を与える炎上状態は好ましくないわけです。

自分自身や製品に対してポジティブな印象を持たせたいのであれば、良いバズを「狙って」巻き起こす必要があるんです。

パワフルなコンテンツを創り出す

もう2,000字超えてるのかよ、前置きが長すぎた・・・。

というわけで書き手も飽きてきましたし、読み手のみなさんも疲れてきたと思うので、スピードアップして解説します。今回のセミナーでは事例が重要だと思ったので、とある友人が3年前に書いたこの記事を使って説明しました。

投稿のキャッチコピーを表示(ACFを有効化し"catchcopy"というキーでフィールドを設定してください)投稿のサブコピーを表示(ACFを有効化し"subco…
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この記事は公開後、記事の通算PVが約25万、はてなブックマーク数が2119(2013年2位)、Tweet数が約1000、いいね!数が787なので、そこそこバズったと言っても良いのかなぁと自負しています。いや、友達ながら凄いなぁと感心しています。

で、このコンテンツを作るときに注意していたポイントは大きく分けて

1.記事のコンセプトを明確にする
2.全てを凝縮したタイトル作り
3.推敲

この3つを設定していました。詳細は資料を読んでもらいたいのですが、要は骨太のコンテンツを作って、効果的に拡散する準備をしましょうということです。

コンセプトがしっかりしていなければ、濃い記事を書くことはできません。文章を書いても独りよがりで、読み手のメリットが小さければわざわざシェアする行動には至りません。せっかく書いた記事でも興味を惹くタイトルでなければ、SNSのタイムラインに流れてきてもクリックされません。

そして意外とやりがちなのが、記事が書き上がったらその熱量と達成感に満足して、そのまま公開してしまうということです。

ダメです。何回も見直しましょう。

事例に出したGoogle AdSenseの記事は書き終わった当日中に3回、翌日の朝に記事を公開する前に2回、記事公開後に2回、計7回の修正をしています。時間に直したら2~3時間ぐらいですね。恥ずかしい誤字が無いかチェックするのはもちろん、もっとインパクトのある言い回しは無いか、もっと簡潔に説明できないか、もっと分かりやすい表現はできないかなどを検証し、必要ない箇所は削ぎ落として、足りない箇所は加筆したのを思い出します。いや違った、そう言っていたのを思い出しました。

SNSで影響力を持つ

強いコンテンツができたら、SNSで共有することで情報の拡散スピードを早めることができます。そのスピードは、自分のSNSの影響力の強さに応じて変わってきます。

であれば、影響力のある人、影響力のあるアカウントを育てるという観点が必要になってきます。

コンテンツのパワーとSNSの影響力は双輪です。どちらか一方が強いだけでもそれなりの結果にはなると思いますが、両方が強くなることで指数関数的に拡散力は増加します。意図してバズを狙うのであれば、SNSのパワーも強めていく必要があるわけです。

ちなみに事例の記事は僕の影響力は行使していません。なぜかというと、僕が書いたことになっていないからです。それでもコンテンツが強ければ拡散されるわけです。

とはいえ、SNSの力が使えるのであればそれに越したことはありません。でも最初からSNSで影響力を持っている人なんていないわけですから、最初は影響力の強い人と仲良くなるというやり方もあります。打算的に感じるかもしれませんが、先人の発言などを学ぶことで、自分の能力の底上げができます。一歩一歩少しずつ影響力を高めていけばいいのです。

まとめ

というわけで、

読者の役に立つと思えるような記事を書いたのであれば、効果的にそれを届ける最大限の努力をしましょう。