魅力的な文章を書くために読んでおきたい5冊

シェアする

最近、息子氏がブログを始めたのでFacebookでシェアしてみたところ、なかなかのアクセス数を叩き出しているのにびっくりしている染谷(親)です。子どもの素直な文章って魅力的ですよね。

そうそう、魅力的な文章が書けるというのは1つの強みです。共感される文章、モノを売れる・欲しくなる文章を書けるというのは、今の時代を生きる上で重要なスキルになります。昨日、ジョブレス・リカバリーの記事を書きましたが、現状ではまだAIよりも人間の方が心を動かす言葉を紡ぎ出す能力は優れていると信じています(2年後はわからないけど)。

文章というものは意図を持って学べば学ぶほど、書けば書くほど上達します。全員が全員、ミリオンセラー作家や村上春樹先生のようになれるとは限りませんが、一定レベル(本を出すぐらい)であれば誰でも到達できます。もちろん努力は必要ですが。

学びの中でも、一番効果的でありコストパフォーマンスも高い学習法はやはり読書です。自分で本を書いていて言うのも心苦しいのですが、薄っぺらいテクニック本を何冊も読むぐらいなら、これから紹介する書籍を何回も読んだ方が間違いなく力になります。

そんなわけで、今回の記事は「共感される・モノを売れる」というポイントにフォーカスしたオススメ書籍を5冊ご紹介します。

物語の法則 強い物語とキャラを作れるハリウッド式創作術

神話の法則のリメイク版です。神話の法則は残念ながら絶版になってしまい、現状では中古でしか入手でません。しかも高いです。

物語の法則は神話の法則のエッセンスはそのままに、現代の事例も追記されています。


物語の法則 強い物語とキャラを作れるハリウッド式創作術

物語の法則で述べられている内容は、ストーリーというのはいくつかのパターンの組み合わせであり、この原理を知っておくことにより映画やドラマ、小説の筋道まで理解することができるようになるということです。スター・ウォーズやロード・オブ・ザ・リング、マトリックスなどのヒット映画も、物語の法則ですべてが解説できます。

主人公が一つの目的に向かって悩んだり迷ったりしながら成長していく、いわゆる英雄物語(ヒーローズ・ジャーニー)の基本形は「出立・離別」、「試練・通過儀礼」、「帰還」の3幕構成です。

「出立・離別」の中にはさらに「日常の世界」「冒険の誘い」「冒険への拒絶」「賢者との出会い」「第一関門突破」が、「試練・通過儀礼」には「試練・仲間・敵対者」「最も危険な場所への接近」「最大の試練」が、「帰還」には「帰路」「復活」「宝を持って帰還」という要素が包含されています。

要は平穏な日常から誰かの誘いで冒険に出発し、指導者に出会い成長し、ライバルに破れ挫折し、心の葛藤で挫折を乗り越え鍛錬し、最後の敵に勝利して帰還するわけです。ドラゴンボールやスラムダンクでもイメージできませんか?

この流れで物語を構成することで、視聴者(読者)は主人公に共感、感情移入しやくくなるわけです。ちなみにブログ飯の第一章は、この神話の法則を意識して書いていたりします。

 
この本を読むことによる唯一の欠点は、映画とかドラマを観てるときについ先読みしちゃうことですね。あとはセオリーに当てはめようとするので感情移入ができなくなります。まぁ、僕が映画苦手な理由がこれなんですけど。

影響力の武器

影響力の武器はいろいろな派生本も出版されていますが、ひとまず最新の第三版を読んでおけばOKです。


影響力の武器[第三版]

この本にかかれている内容をざっくり説明すると、「欲しくもないのに買ってしまった」とか「断りたいのに断れない」という心理状態になる理由を解説している書籍になります。人を説得する方法、人に信頼してもらう手法、逆にその防衛法まで書かれているのでその辺りに興味のある人は読んでみると面白いと思います。

本書で解説されている6つの技術、「返報性」「コミットメントと一貫性」「社会的証明」「好意」「権威」「希少性」を駆使することで、相手の反応をこちらの望む方向にコントロールできるようになります(6つの要素の詳細はこちらで解説してます→過去記事)。

社会的証明や権威を文中に織り交ぜることで内容の信頼性を向上させることができますし、希少性を煽ることで「いま申し込まないと!」という気持ちを盛り上げることができます。

実は僕のセミナーではよく「権威」の要素を使っています。具体的には◯◯教授が言ってたとか、偉い人が書いたこの本に載ってますとか言うのがそれです。単なる一般人の僕が言っても説得力に書けますが、その世界の権威が主張していて僕もその意見に同意ですと言えば、不思議と人は信用するんですよ。

あと日本人が大好きな「みんながそう言ってる」という「社会的証明」も時折使うかな。

 
この本を読むと、世の中に溢れるキャッチフレーズやプロモーションの類が、どのような意図を持っておこなわれているのかに気付くことができます。それと僕のセミナーで権威とか使ってるの気付いても指摘しないように。

「超」文章法

本の帯(僕の持っているバージョン)には「目的は、感動させることではない。メッセージを確実に伝え、読み手を説得することだ」と書かれていますが、まさに自分の主張(メッセージ)を最大限伝えるための内容が詰まっています。


「超」文章法

この書籍は各章の目次のフレーズに伝えたいメッセージが込められており、目次を読むだけでも重要なポイントが想像できます。

第1章 メッセージこそ重要だ
第2章 骨組みを作る(1) -内容面のプロット
第3章 骨組みを作る(2) -形式面の構成
第4章 筋力増強 -説得力を強める
第5章 化粧する(1) -わかりにくい文章と戦う
第6章 化粧する(2) -100回でも推敲する
第7章 始めればできる

この本の肝は第1章に書かれている「メッセージ」の重要性に尽きると思います。2章以降はそのメッセージを適切に表現し、発信できるかについて順を追って解説しています。

面白いことに第2章第3章では物語の法則の要素が、第4章では影響力の武器の要素が楽しめます。第5章第6章は読みやすさや、拡散力を高めるための工夫について述べられています。

そして第7章は目次通り、「とにかく始めろ」ということです。頭の中だけでぐるぐる回してないで、紙に書くでもキーボードを打つでも構わないので行動しろということですね。

ある広告人の告白

「現代広告の父」と呼ばれたデイヴィッド・オグルヴィによる、広告人のための教科書と言っても過言ではない書籍です。


ある広告人の告白

デイヴィッド・オグルヴィには数多くの名言があるのですが、僕の好きな言葉はこの5つです。

「我々は売る、そうでなければ存在価値がない」
「人を退屈させておいて商品を買わせることはできない。興味を持たせて初めて、買ってもらうことができる」
「消費者はバカではない。消費者はあなたの奥さんなのだ。彼女の知性をあなどってはいけない」
「一流のビジネスだけを、一流のやり方で」
「家族に見せたくないような広告を打つな」

本書は具体的なノウハウ集と言うよりも、広告に対してのマインドセット的な要素が強いです。とはいえ、モノやサービスを売るためのプロモーションってやはり信念が重要だと思うんです。

今の時代、みんな良い物を作ろうと思って商品開発しているのが当然の姿勢です。質の悪い商品を騙して売るのは論外ですが、いくら良いものだってしっかりとプロモーションしなければ欲しい人に情報が届きません。そのプロモーションの根底が学べる書籍になっています。

なお、第6章第7章はランディングページの作り方としても参考になりますので、商品やサービスを販売している人はこの章だけでも読んで欲しいです。

知の技法: 東京大学教養学部「基礎演習」テキスト

5冊目はちょっと変化球で、ストレートな文章術というわけでありません。これから大学に入学する人たちに向けて大学での学習方法についての考え方を指南し、「学び」に共通する技術・作法としての技術を学ぶための書籍です。


知の技法: 東京大学教養学部「基礎演習」テキスト

本書は全部で三部構成になっており、第一部は学ぶという行為全般についての考察、第二部が学びを認識するための技術、第三部が表現(論文の作法や口頭発表)の技術という流れになっています。

なお第二部は「フィールドワーク」「史料」「アンケート」「翻訳」「解釈」「検索」「構造」「レトリック」「統計」「モデル」「コンピューティング」「比較」「アクチュアリティ」「関係」、第三部は「表現するに足る議論とは何か」「論文を書くとはどのようなことか」「論文の作法」「口頭発表の作法と技法」「テクノロジーの利用」「調査の方法」という構成で、計18名もの大学教授・講師の面々が論じています。

文章を書く人は、第二部の「フィールドワーク」「解釈」「統計」「アクチュアリティ」、第三部の「論文を書くとはどのようなことか」「論文の作法」を読んでおくことをお薦めします。これらの項目を読むことで一つの物事の多面性を認識し、持論を紡ぎ上げていく為に必要な要素を学ぶことができます。そして持論をいかに文章として表現していけば良いのか、読み手になるべく誤解を与えず自分の意見を理解してもらうためにはどうしたら良いのかというヒントを得ることができるでしょう。

この書籍は「現象としては一つのことでも、物の見方によって幾通りもの結論に至る」ということ様々な側面から論じている印象です。物事には多面性がある、そして自分はどのような解釈をしたのかを認識することが重要で、日常生活では無意識的に行なっていることでも、論述したり人前で発表する機会が多い人は「判断している」ということをしっかりと理解しておく必要があると感じました。

秋の夜長に読書をしよう

そんなわけで、読み応えのある本5冊を紹介してみました。

読みやすい本を多読するのも悪くないですが、ちょっと読むのに苦労するレベルの本をがんばって読むことで自分の能力を向上させることができます。天才と凡人を分ける要素でも書きましたが、簡単なことっていくら量を重ねたってなんにも成長しないんですよ。背伸びしないと解けないような課題に取り組むことで、はじめて自分の能力を向上させることができるんです。

ぶっちゃけ、ページをめくり始めると眠くなることが容易に想像できます。でもそれって成長を拒む体の反応だったりします。不思議なことに人間って自分の成長を望まない傾向もあるんです(この辺は近いうちに人間心理に詳しい嫁氏が書くと思いますのでご期待下さい!)。体の反応を認識しながら、本を読み進めるのも面白いかもしれません。

ちなみにいま、僕、イェルサレムのアイヒマン―悪の陳腐さについての報告って本読んでるんですけど、眠くて眠くて息絶えそうです。

dsc_1372

スポンサーリンク

シェアする

SNSをフォローする

スポンサーリンク