街興しのヒントは先賢の知恵と経験、そして若い力を活かすための権限委譲が肝 ~もちがせコミュニティまちづくり/日本財団鳥取フィールドトリップ~


以前に「鳥取県と日本財団の共同プロジェクトに関わることになりました」的な記事を書きましたが、

2016年7月28日~29日にかけて視察旅行に参加し、プロジェクトの様子などを見てきました。初日に訪問したプロジェクトは鳥取市用瀬町で実施されている「もちがせパワーアッププロジェクト」です。

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「もちがせパワーアッププロジェクト」は、

1.交流拠点の活用

用瀬町内に整備されたゲストハウス及びカフェ(想定利用人数:約100名/月)を活用した交流事業

(1)地域特産品の販売と人的交流事業の創出
(2)高齢者と若者の世代間交流への取り組み
(3)県外への魅力発信

2.地元特産品の付加価値向上

地域特産品の強化を行うことで、地元の産業の核である農業を支援する。これに当たり、充分に活かされていない加工施設の利用促進や、都市部での販売強化を行う。

3.資金循環のモデル構築

地元特産品を生かした販売事業や、ゲストハウス、カフェを活用した交流事業等により、地域にお金が落ちる仕組みづくりを行う。

という3本の柱で構成されています。メンバーは用瀬町で事業をおこなっている人、用瀬町総合支所の職員、そして鳥取環境大学の学生という、産官学がタッグを組んでプロジェクトを進めています。商業と行政が協力して事業をおこなうことは珍しく無いですが、「もちがせパワーアッププロジェクト」は学生という若い力が入っているのが魅力的です。

人生経験が長いとどうしても考えが固定化されがちなんですが、そこに若い思考回路と実行力が加わることで従来と違った発想が生まれ、結果に繋がる期待が広がります。大人たちは若い人が動きやすいように地ならしと後始末だけしてあげればいいと僕は思っています。幸いにも「もちがせパワーアッププロジェクト」のリーダー層も同じ考えを持っているので、アグレッシブに事業が進んでいる躍動感を感じました。

というわけで、視察に行った場所を紹介していきますね。

カヌー水辺公園

千代川の中流域にあるカヌーを中心とした水遊びが手軽にできるキャンプ場として利用できる公園です。

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カヌー水辺公園の名の通り、予約すればカヌー体験も可能です。

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飛び込み用にちょうどいい岩場もあり、視察に行った時も子どもたちが飛び込んでました。

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キャンプ場も併設されており、水回りやトイレも整備されています。シャワーはちょっと離れたところにある感じですね。水遊びしながらバーベキューするなど、キャンプを楽しむ家族も多そうですね。

流しびなの館

用瀬駅から徒歩5分程度の場所、千代川のほとりに流しびなの館はあります。

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非常に立派な施設です。

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入り口では石の雛人形がお出迎えしてくれます。

内部はこんな感じ。特別に許可を得て撮影させていただきました。

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江戸時代からの珍しい雛人形が展示されています。ここには載せていませんが、普段見ないようなスタイルの雛人形なども展示されており、当時を考察する資料としても貴重だと思います。

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スタッフにお願いすると、雛人形の歴史や種類などもの凄く詳しく教えてもらえます。フルコースだと1~2時間ぐらい熱心に説明してくれるそうです(視察時はショートバージョンとして30分程度)。

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建物自体も非常にしっかりできており、建築物マニアでも楽しめます。

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3階の展望台から見える景色も素晴らしいです(すごい暑いですけど)。

ゲストハウス

鳥取環境大学起業部のメンバーが主導で準備しているゲストハウスも視察させていただきました。まだリフォーム中なのですが、今年中にはオープンする予定になっています。

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ゲストハウスにはこんな風情のある小路を通っていきます。浴衣を着て提灯を持って歩いたらそりゃ恋も生まれますよね。

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建物外観はこんな感じ。一般的な一軒家ですが、やっぱり小路を通って行くロケーションは抜群ですね。

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内部は現状こんな感じ。トイレが新しくなっているのは嬉しいですね。古き良き部分と、新しい技術を融合して素敵なゲストハウスに仕上げて欲しいです。

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なお、2階から見えるこの空き地もゲストハウスの用地として使えるようになったそうです。メンバーがこれから開墾して立派な庭になるそうです。がんばれー。

川のhotori用瀬

最後に訪問したのが2016年8月25日開店予定のカフェ「川のhotori用瀬」です。鳥取駅近くでMIRAI restaurant & cafeというカフェを運営しているオーナーが、用瀬の古民家に一目惚れして始まったプロジェクトです。

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こちらがその古民家。現状はリフォームしている最中ですが、あと一息でオープンです。

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現状は工事のため木の橋で補強されていますが、リフォームが終わったら石橋を渡って入店するスタイルになります。

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「川のhotori用瀬」もロケーションが抜群です。線路、水路、遊歩道、そして古民家。

さあご一緒に

線路、水路、遊歩道、そして古民家。

どうでしょう。素晴らしい響きです。電車が走っている写真を撮りたかったのですが、なかなか通りませんでした・・・。

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一階はこんな感じ。味わいありますねー。中庭がどう変わっていくのかも楽しみです。

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この水路側のポジションは予約必須なんでしょうね。視察当日は炎天下でしたが、水路沿いだったので風もひんやりして過ごしやすかったです。

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古いレコードも山積みでした。これも再利用されるんでしょうか?

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ここはキッチンになるのかな。

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もちろんトイレは新しくなっています。

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こちらが2階。畳も新しくなっており、団体客でも入れる広さです。ちょっとしたイベントでも使えそうですね。

コンパクトシティもちがせ

約3時間ぐらいかけて用瀬町を散策しました。キャンプ場は多少離れていますが(とはいえ車で10分程度)、JR因美線用瀬駅、流しびなの館、ゲストハウス、川のhotori用瀬はすべて徒歩圏内で回ることができます。

用瀬町は登山の街でもあるので、山登りに来た人がカフェでゆっくりして、場合によってはゲストハウスで疲れを癒やすことも可能になります。

街興しは、観光客に「来る理由」を提示する必要があります。人口を増やすには「住みやすさ」を伝える必要があります。

そして一人の力でできることは限界があります。若い力、先賢の経験を融合させることで、少しずつ街に活気を生むことができます。「もちがせパワーアッププロジェクト」は、大きな可能性を感じさせてくれるプロジェクトでした。ゲストハウスが完成した頃に、また訪問したいと思います。

 
2日目に続く