数日前の話ですが、地元の蓮田市商工会の依頼で「ITを利用した経営戦略強化講習会~価値のある商品の情報をお客様に届けるために~」というテーマで勉強会の講師をしてきました。
使った資料はこちら
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僕のセミナーに出たことある人なら気付くと思いますが、別のセミナーでも使っている資料を切り貼りして、参加者層に合わせて追加したり、表現を変えたりしています。手抜きに思われるかもしれませんが、僕は手段よりも根本の部分を伝えたいので、それほど大きく内容を変えないんですよ。
とはいえ、ここ2年間で30種類ぐらい講演資料を作っているので、適宜バージョンアップはしているつもりなんですけどね。
参加者の理解レベルに合わせた内容を心がける
地元の商工会の会員の年齢層って若くて30代、多くが40~50代なんですね。その年齢層の人に、インフォメーションテクノロジー用語をゴリゴリに使って説明しても伝わらないんですよ。これからの時代、自分のお店にIT技術が必要だと頭では分かっていても、そもそもインターネットの概要がわからない、結局何をすればいいのかわからないという人が多いんです。
僕は書籍でも講演でも想定される読み手、参加者の理解レベルをイメージしながら文を書いたり話す内容を変化させています。日常生活で使うような言葉や事例を選んで使うことで、具体的に行動に移してもらえるよう心をくだいしているわけです。
実店舗もオンラインもビジネスの基本は一緒
やることは3つ、
1. コンセプトの構築
世界に向けて発信するあなた独自のメッセージ(商品/サービス)を創り出す
2. ファングループ(コミュニティ)の構築
あなたのメッセージを明確に伝え、共感してくれる人を集める
3. グループの維持
参加者との交流、フォロー、成長の手助けをおこなう
たったこれだけです。
この3つの要素を自分の業態に合わせて、独自性を創り出し、いかに仲間を増やすかということです。インターネットの場合は実店舗に比べて初期コストが少ないことや、距離の制約が少ないというメリットがありますが、根本を成す仕組みは一緒なんですよ。インターネットは魔法のツールでも何でも無くて、情報拡散を促進させるための一つの手段でしか無いんです。
買う理由の提示
今の時代、モノは溢れています。別に今さら4Kテレビなんて買わないんですよ。服だってユニクロで充分なんです。
では何が必要かというと、それが「買う理由」です。もっと言うと、「あなたから買う理由」です。僕は先日、セミオーダースーツを買いましたが、そこには僕なりの買う理由があったわけです。
人間がモノを欲しがる理由の促進も、大きく分けて3つの流れに集約できます。
1. 理想のライフスタイルの提案
この商品を利用すればこれだけ生活が豊かになる
2. 利用シーンの明確化
スペックではなく使っているイメージを。
3. ディテールよりも全体像。そして未来を見せる。
セールスは物語。
バラ色の未来に立ちはだかる敵の指摘 倒す・回避する「秘密」の発見。
コニュニティ内での「秘密」の共有 買う理由の提供。
僕はよくルンバを事例に使うのですが、「ルンバと暮らす」というページはすごい勉強になります。
https://www.irobot-jp.com/life/index.htmlルンバで家族の時間をつくろう。
ちょっと遠いスーパーまで足をのばして、めずらしい野菜と、美味しそうなお肉を選ぼう。
つくったことのない料理に挑戦しよう。そして、できれば庭やベランダで食べてみよう。
つぎのお休み、どこに行こうか?いま取り組んでることで、何が面白い?
ねぇ、散歩をさぼらないから、犬を飼ってもいいでしょうか?
たくさんの、未来の話をしよう。
あなたの夫はなわとびが上手?あなたの妻はクロールできる?
うちの子は、最近どんな歌を聴いているの?
家族なのに、まだまだ知らないことがたくさんある!
作ろう。食べよう。話そう。歌おう。走ろう。跳ぼう。
ケンカもしよう。ふざけよう。寝ちゃおう。笑おう。夢見よう。
そう、ぜんぶ、家族と一緒に。
心おきなくいってらっしゃい。
そして、きれいな部屋におかえりなさい。
お掃除のプロ、ルンバが「家族の時間」をつくります。
毎日、プロに任せてみよう。Roomba®
理想のライフスタイル、利用シーンの明確化、そしてストーリーが全て網羅されています。掃除にかける時間は悪だと主張しているんです。そんな時間があったら家族との時間を増やしましょうと。これは充分すぎるほど「買う理由」になるわけです。
「いい話を聞いた」で終わらせない
僕の講演の締めには必ず「今日中に手を動かしてください」と言っています。大きなセミナーになればなるほど、セミナー当日中に動く人の割合は低くなります。5割いれば良い方でしょう。1ヶ月後に続いている人は2割いれば御の字です。半年後、1年後なんて・・・。
僕の発言によって、怒りを感じたり、発奮材料としてのエネルギーを生んでくれればいいんです。一ヶ月後にドヤ顔で「言われた通りに続けてるんですけど結果が出ないんですが!」と言われたら、その時に次の施策が伝えられるんですよ。でも動いてなければ何も生まれません。
この記事を読んでくれた(スライドを見てくれた)人も、いい話を読んだという感想ではなく、じゃあちょっとやってみるかと、何か調べ物をしたり、キーワードを考えたり、実際に文章を書き始めてみたりしてくれたら嬉しいです。そもそも良い話じゃなかったと思った人、長々とすみません。