この文章は本書(ブログ飯)内の2章3章の補足コラムとして書いた内容です。あまりにも本文内に即効性のありそうなテクニックを載せていない書籍なのですが、なぜそこまで頑としてテクニックについて書かないのかという理由に言及しています。
ページ数の関係上、まるごとカットしましたがそのままお蔵入りにするには個人的にしのびないので、ブログの記事にしたためてみました。これから、このようにボツって使わなかった内容を1週間に1回のペースで公開していこうと思います。
では早速、原稿を載せていきますね。
この章でテクニックについてはほとんど触れていませんでしたので、コラムという形で簡単に触れていきたいと思います。
テクニックやノウハウを求める人が多いですが、ちょっと立ち止まって考えてください。タイトルにも書いた通り、テクニックというのは料理に例えると調味料です。最後に一摘み入れる隠し味のようなものです。僕は趣味で料理もするのですが、料理で重要なのはまず第一においしく食べてもらいたい(おいしい料理をつくりたい)という気持ち。第二に素材と料理法、最後に味付けだと思っています。まず食べる人の事を考え、良いネタを仕入れてくる。そのネタは煮物がいいのか焼き物がいいのかをを考え、包丁で切り分けたりして下準備をする。もちろん包丁も持っているだけ、見ているだけでは上達しませんので切り方を学んだり、切ったりして実践を繰り返し自分の能力を向上させていきます。焼き物にするのであれば、オリーブオイルがいいのか、菜種油がいいのかというようにどんな油が素材に合うのかを考え、火が通り過ぎないよう注意しながら調理し、最後に塩や胡椒などの調味料で味付けをしてくわけです。
ここで一つ考えてください。調味料だけでつくられた料理が美味しいと思いますか?
テクニックだけを求めている人は、この調味料だけを求めている状態になっています。ブラックペッパーがいいのか、鰹だしがいいのか、オレガノがいいのかナツメグがいいのかローズマリーがいいのか花椒がいいのか豆板醤がいいのか・・・。わからないから全部入れちゃえなんて、そんな料理食べたくないですよね。でもこんな調味料だけでコテコテに味付けられた料理のような状態のブログはびっくりするほどたくさんあります。
別の例を挙げてみましょう。ゴルフをやる人にとってクラブやグローブってなんでしょうか。もちろん道具です。道具が良ければ飛距離が伸びたり、スライスやフック弾道が減ったりして多少スコアは向上するかもしれません。でも本当にゴルフが上手な人はもの凄く練習していますよね。練習場にもコースにも通って実践していますよね。そういう人達が自分にあった道具を使うことで、さらにスコアが向上するわけです。
僕はゴルフを見るのは好きですが、やるのは好きではないので全く上達しませんし続きません。ゴルフが上手な人に共通しているのは、3度の飯よりゴルフが好きで、とにかく実践しているということです。やっぱり好きな人には敵いません。
ちょっと話が脱線しましたが、要はテクニックは使う人の基礎能力次第ということです。もちろんテクニックはたくさんあればあるほど最後の仕上げが変わってきますので数多くの引き出しを持っておくのは悪いことではありません。基本的な能力が高い人がテクニックを駆使すれば大きな成果に繋がりますが、そのテクニックを使うだけの準備ができていなければ少ししか効果は発揮されません。ただ、少し効果が出てしまう。これが一番の悪影響なんです。ちょこちょこ小さな効果が出てしまうので、そのテクニックを使いこなすだけの十分な能力を身に付けることを忘れ、他に効果が出そうなテクニックを見つけたらそちらに飛びついてしまう。そしていつしかテクニック中毒になってしまうのです。
持っているテクニックはたった一つでも、100%使いこなすことができれば必ず大きな効果を生み出します。逆に数多くのテクニックを知っていたとしても、使いこなせなければ溺れてしまいます。重要なのは適切な種類を適切量使うことだという点に注意して、自分の必勝パターンを見出してください。
本編が気になったらぜひ(。-人-。)
なおFacebookページでは同様の文章をPDFファイルで配布していますので、どちらかお好みの方をご利用いただければと思います。