以前の記事でも書きましたが、日本Androidの会 2013年7月定例会で30分程度の講演をさせていただきました。テーマは「せっかく作ったそのアプリ、埋もれさせないためにあなたができること」という題名で、アプリ開発者自身がおこなえるプロモーションについての内容になっています。
使用したスライドはslideshareにアップしていますので、興味のある方はご覧ください。ちなみに内容的には18枚約30分ほどかけて「がんばってください」と無責任に話してます。余談ですがブログ飯という本でも256ページかけて「がんばってください」と言っているので、僕はどうやらがんばってくださいとしか言えない人種のようです。
では本題。さすがに頑張って下さいだけでは30分持たないので、アプリの現状、メディアについて、アピール(プロモーション)方法、事例の4つに分けてお話させていただきました。
アプリ界隈の現状
これはちょっと調べていただければ分かるのですが、要はすごい量のアプリがリリースされていて、なおかつお金のある企業はバンバンCMを流しています。その中で、個人やマイクロカンパニーはお金が無いと腐っていてもしょうがないのでできることをやっていきましょうという内容です。要はがんばりましょうということですね。
メディアについて
法人の巨大メディアから個人のメディアまでいろいろなメディアがあります(GAPSISさんを個人に入れるのもどうかと思ったのですが、事例の量の関係上、個人に入ってます)。彼らは基本的に常にネタを欲しがっていますので、まったく返信が無いかもしれませんが心折れること無くアプリ紹介の依頼をしてみましょうという事を話してます。
特にAndroidを中心としたメディアでなくても、ノンジャンルで大きなPVを持っているサイトもありますので、広い視野でお願いしてください。どちらかというと個人運営のサイトの方が取り上げてくれる可能性が高く、そこで火が付けば大手のサイトにも載る可能性がありますので、とにかくがんばってください。
アピール(プロモーション)方法
とにかく「発信し続けること」の重要性について解説しました。言わないと人は気付かないのです。あと、せっかくならアプリの紹介ページや動画などを作っておくと、レビュアーやアプリの利用者に対して親切です。
twicca – Yet another Twitter client for Android.
twiccaのサイトやcolAR Mix – 3Dの動画を見ると操作方法やアプリの特徴がすぐわかりますよね。機能が多いアプリの場合、開発者しか使い方が分からないという状況に陥りがちなので、操作法をすべて公開しておくとみんな喜びますのでがんばって書いてください。
事例
4つの事例を挙げて解説しています。
一つ目が「ぐんまのやぼう」の事例。とにかく心折れること無くアプリを出し続けた結果、ビックヒットが生まれたという事例。開発秘話はこちらに載っていますので興味のある方は読んでみてください(→iPhoneアプリで食べていく――「ぐんまのやぼう」ができるまで)。ある意味、量を出すのは正義だと思うのでがんばってください。
二つ目が「LIGブログ」の事例。どこまで本気かネタかの判別が難しいですが、一定数の固定ファンをガッチリと押さえています。なにやら月間PVは200万に届くとのこと。さすがにここまでのメディアを作り上げることは難しいですが、要は自分のメディアを持っていることで(それが喩え1日数百PVでも)自分自身で発信がおこなえるという点が重要です。人にお願いするのもいいですが、自分でやれることをやった方が自力で波紋を生み出すことができるのでがんばってください。
三つ目が「Poweramp」の事例。音楽プレイヤーとしては超人気のアプリですが、単なる有料アプリではなくしっかりとトライアル期間を設けて、最初は無料で配布しているという点がポイントです。いくら良いアプリを作っても最初から有料だと尻込みしてしまいます。とにかく使ってもらうことを第一に考え、満足してくれた人は有料版を買うという流れを作っておくと広まりやすいかもしれません。他にも無料版だと機能が限定されるとか広告が入るだとかさまざまな考え方ができますので有料版と無料版、両方がんばって作ってください。
四つ目が手前味噌ながら「ブログ飯」の事例。ええ、もちろんコマーシャルです。が、SNSやブログを利用したバズはある程度までは自分でコントロールできるという点を解説しています。今回、書籍の発売日前後にいろいろな場所にお邪魔して(お世話になったお礼とか)、さまざまな写真を自分のタイムラインに流しています。その結果、「いいね」やリツイートを呼び、他の人のタイムラインにも表示させることにより、「あれ?ブログ飯ってなんか見たことある(聞いたことある)な」という印象を多くの人に持ってもらおうと思いました。また交流のあるブロガーに書評を書いてもらったりしたおかげで、その読者層にもアピールすることができました。
その結果、思いもよらぬところ(ASCIIさんとかCnetさん)に飛び火して勝手に情報が拡散されていくという流れが発生しています。バズは待っていても生まれません。自分自身が起点となり動く必要がありますので、とにかくいろんな泥臭いことをしてがんばってください。
で、そうそう。この喋りの中には入れ忘れていたんですが、なるべく英語での解説文やマニュアルなども用意しておくと海外から火が付くかもしれませんのでオススメです。できるだけ窓口は広く持っておいた方が何かが起きる可能性が高まりますので、英語苦手な人も居ると思いますががんばってください。
とりあえずそんな感じでしょうか。何か思い出したら追記しますね。