遂に最終回です。長かったー、内容というより期間が。
というわけで、ひとまずこれでラストとなる「ネットショップの教科書セミナー」補足解説でございます。今回の解説項目は「買う理由の提供とコンテキストの共有」となっています。スライドでは17ページ18ページの内容です。
目次
買う理由の提供
もうスライドの通りなのですが、商品やサービスを開発したら、お客様にその商品を買う理由も明示する必要があります。ポイントとしてはこの3つ。
・理想のライフスタイルの提案
・利用シーンの明確化
・セールスは物語
というわけで、一つ一つ解説します。
理想のライフスタイルの提案
あなたの提供する商品を使うことで発生するお客様ライフスタイルの変化をイメージさせましょう。これこそがお客様が商品を購入するメリット・便益になります。
利用シーンの明確化
あなたの提供する商品はいつ使うのかをお客様に実感させる必要があります。
例えばルンバであれば生活から掃除の手間が省ける、例えば圧力鍋であれば柔らかい牛すじ煮込みが短時間で簡単に作れるようになるという点が該当します。機能面・スペックよりもライフスタイルにどう変化をもたらすかが重要なのです。
この辺りはやはりAppleが上手で、iPhoneやMacbook Airを買うことで生活が豊かになる様をCMなどで伝えています。逆に業績不振な国内の電機メーカーはというと・・・。
セールスは物語
これは今まで常識だと思われていた、でも本当はおかしな点を指摘し、その解決方法を見つけ出し、お客様と共有するということです。
例えばロングブレスダイエット。
今までは食事制限や厳しいトレーニングが必要だと思われていましたが(いや、僕的には食事制限やある程度厳しいトレーニングも必要だと思うけど、物を売るという点で事例として使ってます)、そんなことはないんだと。実は呼吸を使った簡単なトレーニングを日々の生活に取り入れることで腹筋を鍛えたりダイエットしたりすることが可能なんです。そのメソッドを一冊にまとめたので、一緒にロングブレスダイエットをやってみませんか。
というストーリーになるわけです。
例えばパソコン。
作業を楽にするはずなのに何十分もかけて分厚いマニュアルを読むのっておかしくないですか?との問いかけの回答がiMacだったわけです。パソコンなんて仕事やプライベートを充実させるためのアイテムなんだから、簡単に使えないと意味が無いと主張したわけです。
コンテキストの共有こそ生き残る肝
続いてコンテキストについてです。コンテキストとは文脈とか背景とかをあらわす単語です。このセミナーで言う「コンテンツ」は成果物、「コンテキスト」はコンテンツを生み出すまで(ため)の環境すべてを指します。
コンテンツ自体の価値はいずれゼロ円に収束する
コンテンツとはあらゆる商品、サービスを指します。厳密にゼロ円になっているものはまだ少ないですが、原理的にはゼロ円に近づいていきます。一番わかり易い例はパソコンです。一昔前は何十万何百万とした性能の低い大型のコンピューターが、今ではその数倍数十倍もの性能の小型のコンピューターが数万円で購入できます。プレイステーション3のチップなんて軍事目的にも使えてしまうぐらいの性能なわけです。
iPhone 5sなんて6が発表された途端、0円(+通信契約)で取引されてしまうわけです。デジタルコンテンツなんてもっと酷い状況で、模倣やパクリが各所で散見されています。
パクられないものとは
それこそあなた(お店)のキャタクターやポリシー、開発ストーリーなどの背景です。誰が商品を提供しているか、誰が言っているかが重要なわけです。この「誰が」がコンテキストになります。コンテンツの価値はコンテキストが担保しているわけです。
体現
体現については成功する ネットショップ集客と運営の教科書でも事例として登場していただいた短パン社長のブログがすべてを物語っています。
やっぱり誰が言っているかって重要なんですよ。僕がオシャレを語るより、短パン社長が語った方が信用されるんです。あんまり英語が得意じゃない僕が英語のウンチクを語ったら、聞く人は「お前が言うな」ってなるんです。
人は意外と見ています。
だから自分の考えや理念を公開する時は、自分自身が体現できているかを客観的に分析する必要があるのです。そうでないと口だけの人と思われてしまいます。
まとめ
7回に渡りネットショップの教科書セミナーの補足説明をしてきました。これを1時間でやろうと思っていたのですから我ながらアタマおかしいなぁと思います。もし説明不足等感じましたら問い合わせフォームから質問を送ってもらえればブログ記事で回答していきます。
で、全7回をまとめると
・あなたの独自性を抽出する
・商品(自社)の明確なコンセプトを作り出すことで独壇場を作り出す
・お客様の購入に至る心理状態を理解する
・必要であればブランド化する
・あなたの理念に共感してくれるお客様(仲間を集める)
・お客様(仲間)の成長を助け、その対価として報酬をいただく仕組みを作る
・自分自身がリーダーとして体現し続ける
という感じになります。まとめるとシンプルなんですよね。というわけで、長い間お付き合いいただきありがとうございました。
ネットショップの教科書セミナーのバックナンバー
・スライドの半分しか終わらなかった「ネットショップの教科書セミナー」補足解説その1
https://someyamasatoshi.jp/conference/uspseminar01/
・補足解説その2 ~コンセプトの創り出し方と伝達について~
https://someyamasatoshi.jp/conference/uspseminar02/
・補足解説その3 ~独壇場と商品購入の心理的障壁について~
https://someyamasatoshi.jp/conference/uspseminar03/
・補足解説その4 ~理想客とブランドについて~
https://someyamasatoshi.jp/conference/uspseminar04/
・補足解説その5 ~マーケティングとコミュニティ~
https://someyamasatoshi.jp/conference/uspseminar05/
・補足解説その6 ~マーケティングファネルと動くベネフィット~
https://someyamasatoshi.jp/conference/uspseminar06/