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人は不便さを解消するためにお金を使い、非効率を楽しむためにお金を払う

2018/01/06

毎年1月1日に今年のテーマを書いているのですが、気付いたらもう1月3日になってました。1月5日になってました。1月6日になってました。なので2018年は新年のテーマを書くのは止めて、半年ぐらいブログの下書きに眠ったままのネタを掘り起こしてみたいと思います。

それがタイトルの「人は不便さを解消するためにお金を使い、非効率を楽しむためにお金を払う」というフレーズです。1月1日にFacebookに投稿してみたんですが、思った以上に反響がありまして。

別にお題でもなんでもないんですが、なにかインスピレーションを得て、情報発信しようと思ってくれたのは嬉しい限りです。

人は不便さを解消するためにお金を使う

もう、読んで字の如しです。人は不便の解消のためには積極的にお金を使います。

雪もちらつき始めたのにエアコンが壊れた。お客さん来る予定なのにトイレのウォシュレットが壊れた。ノートパソコンに焼酎をぶちまけてとんでもないことになった。

このような状況で節約の方向に舵を切る人は少数です。便利さは失った時にこそ価値を感じるわけです。元の状況に戻したいんですよ。
 

その他にも生活が豊かになる可能性を感じたら、人はお金を使います。

一人暮らしだけどドラム式洗濯乾燥機を買ったらQOLが爆上がりしたり予算たった1万円でも外部モニターがあると作業スペースが広くなってイイ感じだったり自撮りがさらに盛れる充電式のLEDリングライトがあったりしたら心が豊かになりませんか?

時間を短縮するためのツールも同様です。

勝手に掃除してくれて家事が楽になる、なおかつ動きがかわいいルンバ。アーリーアダプターを気取れて、話しかけるだけで電気が点いたり音楽が流れたり調べ物ができたりするスマートスピーカー。いろんな規制はありつつも、認可が降りたら絶対活用したい自動運転などなど。

何度も書きますが、人間は自分の生活が豊かになる、あるいは豊かになりそうと感じたモノには喜んでお金を出すわけです。

非効率を楽しむためにお金を払う

さてもう一方。前の項目とは矛盾していると感じるかもしれませんが、人は不便さ・過酷さを体験することにも喜んでお金を払います。

・歩いて5分のスーパーマーケットに車で行くくせに、月10,800円もの会費払ってトレーニングジムでスクワット
・飛行機で行けば早くて安いのに、クイーン・エリザベス号で500万円126日かけて世界一周
・船でしか行けない、携帯電波が入らない、クレジットカードも使えないのに、なかなか予約が取れない大牧温泉観光旅館

なぜ人は不便さにお金を払うのでしょうか。その一つの理由として、時間と手間をかけて「現地に行く」という行為は贅沢だからです。お金に余裕がある人は、現地に行って、自分の身体で体験したいんです。そしてシェアしたいわけです。

不便の解消と、敢えての不便益、この2つの考えはいろんなヒントを与えてくれますよね。

「使う」と「払う」

勘のいい子が、コメント欄で僕の言いたかったことを少し代弁していたのが気にかかりますが、ここも僕の意見を述べてみたいと思います。嫁先生には下手くそといつも温かい言葉をいただくのですが、これでも文章を生業にしているので、もちろん意図を持って使い分けています。

ちなみに国語辞典では以下のように意味が解釈されています(長いな)。

使う

1.人に何かの働きをさせる。人を雇ったり、言いつけたりして用をさせる。
2.物などをある目的のために用いる。道具・材料などを役立たせる。使用する。利用する。
3.目的を遂げる手段・方法としてあることをする。
4.容易には扱えないものをたくみに動かす。あやつる。また、自在に言葉を話す。
5.あれこれと注意を払って心を働かせる。
6.物・金銭・時間などを、何かをするのに当ててその量や額を減らす。消費する。ついやす。
7.特定の語と結びついて、それを用いての行為を表す。
8.保つ。

払う

1.本体にとって邪魔・不要・無益なものなどを、手や道具を用いて取り除く。除去する。
2.わきへ追いのける。
3.横に勢いよく動かす。勢いよく横ざまに振る。
4.貴人の通行や密談などのために、人をその場から去らせる。
5.力で相手を恐れさせて押さえつける。威圧する。
6.金銭を渡す。支払う。また、納入する。
7.不要品などを売り渡す。
8.自分の物を取り去って、それまでいた所をあける。引き払う。
9.ある目的のために大切なものを使う。費やす。
10.心を向けたり注いだりする。心を傾注する。

11.何もない状態になる。すっかりなくなってしまう。
12.うちほろぼす。討伐する。

赤字で目立たせていますが、僕が「お金を使う」という言葉に持っているイメージは、“6.物・金銭・時間などを、何かをするのに当ててその量や額を減らす。消費する。ついやす。”です。

そして「お金を払う」という言葉に持っているイメージが、“9.ある目的のために大切なものを使う。費やす。”“10.心を向けたり注いだりする。心を傾注する。”です。

自分が伝えたいイメージを言葉で表現するのは非常に難しいですが、できる限り丁寧に言語化するのが書き手の覚悟だと思い使い分けてみました。なんにも考えて無いようで、たまには考えてるんですよ。

VRが変えていく価値観

余談ですが、VR(バーチャルリアリティ)のサービスが増えてきました。

現在はまだ感度の高い人が、お金を払ってVRグッズを購入して楽しんでいる方が多いでしょう。でも数年後の世界は、富裕層は現地に「体験」を楽しみに行き、一般層はVRゴーグルでバーチャル旅行を楽しむ世界になるかもしれません。

解像度の高いスマートフォンと、スマホを固定するゴーグル、そしてアプリさえあれば、サグラダ・ファミリアでも、スフィンクスでも、マチュピチュでも、そして映画の中の世界でも、安全に我が家で楽しめる時代になっているわけです。

マトリックスが公開されたのは1999年ですが、20年を経て、映画の世界が現実化してきました。汎用型AIがさらに開発を進めたら、どんな世界になるんでしょう。

 
2017年は物凄いスピードで物事が進み、大きな変化を感じた1年でした。2018年は年初からいろんなご縁をいただき、さらにスピードアップして、おもしろい1年になることでしょう。今年もよろしくお願いします。