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ブログ飯の「まえがき」と「おわりに」(約10,000字)を無料公開します

最近、インプレス編集部からブログ飯の増刷見本誌がまとめて13冊届きまして。

で、自宅の物置に寝かせておいてもしょうがないのでプレゼント企画をやったんですね(やってるんですね)。

そしたら、1日で在庫の13冊を遥かに超える応募があって、いまだに興味持たれてるんだなぁと思った次第です。ありがとうございます。

残念ながら書籍を応募者全員にプレゼントすることはできないのですが、そういえば過去にブログ飯全文無料キャンペーンもやっていることだし、「はじめに」と「おわりに」ぐらいだったら公開しても問題ないかなぁと思ったので、この記事で公開することにしました。

ブログ飯無料公開キャンペーン後のAmazonランキング変化
※この記事はオンラインサロン「ギガ盛りブログ飯」内で公開されている内容を、一部加筆修正して当ブログに掲載しています。   2016年10月20日(木)から23日…
someyamasatoshi.jp

なお、インプレス編集部には内緒で公開してるので、怒られたら消すかもしれません。

「はじめに」と「おわりに」といっても、これだけで10,000字近い文章量になってますし、僕の言いたいことや性格も掴めるんじゃないかと思います。

ブログ飯の文章書いているのは2012年後半から2013年前半なのですが、今年に出版した複業のトリセツでも同じような趣旨のこと書いているので、軸が変わってないんだなぁとしみじみしながら朝ビール飲んでます。

ではどうぞ。

はじめに

 
 こんにちは、はじめまして。この本の著者である、染谷昌利と申します。

 私は現在38歳。家族は、妻ひとり(専業主婦)、子ひとり(4歳)、猫1匹。2009年に勤めていた会社を辞めたのちは、どこの組織にも属さず、自宅で働きながら家族3人(+1匹)を養っています。その主な収入源は、複数のブログを運営しながらのアフィリエイトと、Google AdSense(以下アドセンス)です。

 「そんな働き方で、暮らしていけるの?」

 そう思って当然だと思います。でも、可能なんです。現に私が、こうして暮らしていけているのですから。

 「インターネットビジネスってよくわからないし、なんだか怪しそう」

 実体が見えないものだからこそ不安になるのは当たり前で、残念ながらネットにはそういった負の面があることも事実です。しかし、ネット上での活動の対価を報酬として得る、そういった働き方も一般的になりつつあります。

 「もともと、ウェブサイトとかネットワーク関係の仕事に就いていたんじゃないの?わたしにはそういう専門知識はないから、無理無理」

 私の詳しい来歴は1章に譲りますが、私は会社員時代、ウェブ関連の仕事に就いていたことはありません。数回転職をしているので、経験した分野は様々ですが、いずれにしろ事務や管理系の仕事が主であり、ウェブやネットはむしろ門外漢に近いレベルでした。生活の糧を得るために必要な、ブログの構築やサーバー管理などの知識は、ほぼ独学で得たものです。

もちろん、アフィリエイトやアドセンスそのものの知識に関しても、そう。

 現在は、収入全てがブログからのアフィリエイト、アドセンスによるものではなく、セミナーの講師、執筆など、複数の仕事で収入を得ていますが(その理由は4章に書きましたのでご覧ください)、ブログ以外の仕事も、結局はアフィリエイト、アドセンスで食べていけるだけの収入を得る方法を、きちんと確立できたからに他なりません。

 そう、取り立てて専門知識がなくても、会社や組織に頼らず、個人の力だけで安定した収入を得て、暮らしていくことは可能なんです。家族を持ち、家や車を買うような、ごくごく普通の生活を送ることは、可能なんです。

 本書のタイトル「ブログ飯」は、お笑いコンビ「笑い飯」さんからヒントを得ました。巷で言われている話によると、「笑い飯」とは、「笑いで飯を食う」に由来したとされています。ブログ(を使ったアフィリエイト、アドセンス)で飯を食っている私だから、「ブログ飯」となるわけです。

 アフィリエイトやアドセンスで収入を得るためには、ブログは不可欠です。逆に言えば、きちんと訪問者を集めるブログを書くことができれば、ブログによる収入で「飯を食う」ことができるともいえます。

 この本では、私がこれまでに得た経験をもとに、「ブログで飯を食う」ための、心構えや考え方を中心にご紹介したいと思います。難しいことは何ひとつありません。むしろ、「こんな初歩的なことばっかり」と思う人もいるかもしれません。でも、結果が出るブログと出ないブログとの違いは、専門知識の量ではありません。案外些細なところにあるものです。

 この本をお手に取られた方は、おそらく、会社を辞めようかどうしようか、転職ではなく自営業あるいはフリーランスとして働けないか、そんなことを日々漠然と考えているのではないかと思います。また、もう少しゆとりのある生活をおくるための副収入として、ブログをはじめてみようと思っている方もいるでしょう。

 私は、大手を振って、会社を辞めてフリーランスとして働くのは素晴らしい、と声高に主張する気はありません。どう働くかは、個人的な話であり、これがダメで、あれがイイというものではないと思っています。ただ、私自身は、今のフリーランスで働くと言う決断をしてよかったと思っています。私の経験が、皆さんの迷いを解決する一助になれば幸いです。

本書を読む際の注意点

 「飯が食えるブログ」って、どういうブログを言うのでしょうか? 答えは簡単です。

 「たくさんのファンを、継続的に得ることができるブログ」、これに尽きます。

 だからといって、この本で「簡単にできるアクセスアップの裏技」や「アクセスが集まる秘密のキーワード」といったような、表面的なテクニックを紹介するつもりはありません。そのような小手先のテクニックで十分なのであれば、ネットを検索すれば山ほど見つかります。お金もかかりませんし、そうすることをお勧めします。

そういうテクニックも時には必要です。ただし、そういった小技は、あえて私があれこれ教えなくても、飯が食えるブログを真面目に作り続けていくうちに、自然と身に付いていくものです。

 実を言えば、私自身も、フリーランスになってしばらくは、テクニックを追い続けた時期がありました。ただ、実際に付け焼刃的に得たテクニックを使っても、一時的にはアクセスは集まるものの、継続することはありませんでした。ブログの更新が止まると、せっかく集めたアクセスは急落するばかりでしたし、そもそもブログ自体を書き続けられず止めてしまうことも多々あったのです。

そんな経験を幾度か繰り返してようやく、ブログを運営し続けることにおいて重要なことは、表面的なテクニックではないことに気付いたのです。

 本書では、いろいろなブログの事例や私の今までの経験などを基に、時代に合わせた汎用的な考え方や文章力を身に付ける方法を中心にお話ししていきます。スポーツに例えるなら、筋トレのようなものだと思ってください。筋トレ自体はちっとも楽しくありませんよね。でも、思い通りの動きを下支えする筋肉を鍛えて初めて、勝負すべきところでその能力を最大限に発揮できるものです。

 読者に喜ばれる記事の書き方、ネタの見つけ方、長くブログを続ける心構えなど、飯が食えるブログを作るために最も大事な、根本の部分をまずは理解してほしいと思います。

「ブームになっているダイエット法を記事にしましょう」「ブログサービスはアメブロを使いましょう」「写真の撮り方はこうしましょう」「この商品は稼ぎやすいのでオススメです」などのテクニックを載せるのは簡単です。でも、もしブームが終わってしまったら、ブログサービスが終了してしまったら、商品が販売終了してしまったら、それまで学んだ事はほとんど役に立たなくなってしまいます。

 ネットは日進月歩の世界です。小手先の技術しか持たない人間は、結局、技術に溺れることになります。それでは、継続的にブログで飯を食うことはできません。だからこそ、最初のうちに枝葉のようなテクニックを知ることよりも、根や幹となる事を学び、身に付けていくことが大事なのです。

環境は変わって当たり前。この意識を持ち、環境が変わっても動じない「軸」を持つことこそが、この時代には一番大切なことだと私は思うのです。この「軸」を理解していただくため、本書を通じていろいろな事例を挙げて解説していきます。

 最後にお願いです。本書を読むうえで、頭の中に入れておいて欲しいことが3つあります。

 ひとつめは、「鵜呑みにしない」事です。

 この本で紹介しているのは、「私にとっての」成功(失敗)事例であり、必ずしもあなたの状況に一致するとは限りません。この本に書いてある事をそのままコピーするだけでは、決してあなたの力にはなりません。必ず自分の状況に照らし合わせ、自分の頭で考えて、私の事例は、自分にとって必要な情報なのかを判断した上で活用してください。

 ふたつめは、「人との違いが価値である」ということを認識する事です。

 あなたが調べ物をする時、本を買ったりする時はどんな時でしょう?それは新しい知識が必要になった時だと思います。人は自分の知っている事にはあまり価値を感じません。だからこそ他人と同じ事をしていては価値を生み出せないのです。

本書に具体的なテクニックが少ないのもそのためです。この本に書いてあることをベースにして、あなた独自の価値(知識や経験)を発信していくことが重要です。

 みっつめは、「すべて最初からやろうと思わない」事です。

 初めてパソコンに触る人ならば、パソコンを買った直後からブラインドタッチができる人はいません。少しずつ文字入力に慣れていき、キーボードの配置を覚え、何時間も何日間も何カ月も続けていくことによりタイピングスピードが上がり、結果としてブラインドタッチができるようになります。

自転車だってそう。最初から上手に乗れる人はいません。ひとつずつ、じっくりと練習していくことで、必ずあなたの力になっていく事だけをまとめたつもりです。焦らず、ゆっくりと、楽しみながらトライしてみてください。

 もしかしたら、この本に書いてある内容が理解できない人もいるかもしれません。「何を言ってんだか、わかんないよ」と。

そんな場合は、無理をして読み通そうとは思わず、さらっと斜め読みしたら、本棚の隅っこにでも置いておいてください。そして、まずは、自分自身の力だけで1カ月ほど、ブログを更新してみてください。その後に、改めて、もう一度、本書を読み返してみてください。それでもダメなら3カ月後、6カ月後と、時間を置いて再読してみてください。

私は、本書を執筆するに際して、実践していれば、必ずその時期に刺さるような内容を織り交ぜたつもりです。

 この本は、私の9年間のインターネット上での実験――思考、実践の集大成でもあります。

だから、一度読んだだけで全てを理解できる人は、そう多くはない……ハズです。というか、一度読んだ程度で理解されてしまったら、私の9年間はなんだったんだ! となりかねないので、そういうことにしてください(笑)。

 とにかく、何かにつまずいた折々に読み直してもらえれば、必ず何らかの新しい発見があるハズです。今ここで私が言えるのは、誰でも飯が食えるブログは作れるということです。最初から全てを行おうとせず、できるところから試してみてください。

ブログ飯本編

ブログ飯 個性を収入に変える生き方

ブログ飯 個性を収入に変える生き方

染谷 昌利
628円(12/03 19:53時点)
発売日: 2013/06/21
Amazonの情報を掲載しています

ぜひどうぞ。

おわりに

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 この本は、お読みいただいた方の立場によって、様々な感想を持たれる内容になっているだろうと思います。「具体的だった」と思う人もいれば、「抽象的過ぎる」と思う人もいるでしょう。「(「飯が食えるブログ」を作る際に)参考にすべきポイントが盛りだくさんだった」と思った人もいれば、「知ってることばかりで、内容が薄い」と感じた人もいると思います。

 ただ、ひとつ言えることは、私自身は、「ブログで飯を食う」ことを実現し、実際にその収益で妻子(とネコ)と暮らしている、ということです。「飯が食えるブログ」を作る過程で得た経験や知識を元に、コンサルタントやセミナー講師としても働くことが可能になりました。ブログの存在が、組織に頼らない働き方を支えてくれているのです。

 この本では、ごく普通のサラリーマンだった私が、何を思って会社を辞め、どんな試行錯誤を経て「飯が食えるブログ」の成功法則を見つけ出したのか。その道程の中で、得たこと感じたことを余すことなく書き綴ったつもりです。この本に書いた内容を、しっかり実践していただければ、大なり小なりはありますが必ず何かしらの結果に繋がるはずです。

 この本を読んで、内容が抽象的だと感じたならば、実践してみてからもう一度読んでみてください。内容が薄いと感じたら──、私に連絡を下さい。あなたのために、もっと実践的で濃い内容に書き直します。

 最後に、「飯が食えるブログ」を作り、組織に頼らず一人で稼いでいくための、4つの心構えをご紹介いたします。今までの内容よりもさらに精神論的な話になりますが、ぜひ頭の片隅に置いておいてほしいポイントばかりです。きっと、何かの折に、あなたの役に立つことでしょう。

反対されたときこそチャンス

 副業ぐらいであれば周囲の抵抗はそれほどないはずですが、「会社を辞める」と言いだせば話は別です。肉親、友人など、あなたと関係が深ければ深い人ほど反対したり、考え直すよう諭したりすることでしょう。会社員という安定した身分、給与、待遇を捨てて、わざわざ不安定なフリーランスの世界の飛び込もうというのですから、当然です。

 しかし、私は言いたい。このような反対が大きければ大きいほど、逆にチャンスなのだと。

 周囲の人間に反対されるのは、あなたの「やりたいこと」は、世間一般の常識とはかけ離れていて、普通ではないと思われているからです。言い換えると、「あなたのやりたいこと」は、その時点ではきわめてオリジナリティが高いと言えるのです。本文でもお話しした通り、他人と同じことをやっていては、インターネット上の世界では無意味です。多少尖った内容の方が、母数は少ないかもしれませんが、熱狂的なファンを得られる可能性が高いのです。

組織に頼らない生き方をするには、インターネットはうってつけの世界です。なんといっても、自分ひとりで、少ない資金で始められるのが大きな利点。だから、万が一失敗しても、金銭的なダメージはそれほど大きくありません。何度でもチャレンジができるところが魅力です。

 そうは言っても、周囲の人間に反対されたままで、やりたいことに突き進むと言うのも、後味の悪いものでしょう。反対する人は、会社を辞めること自体に大きなリスクを感じる場合が多いですから、その不安を取り除くためのプレゼンテーションをしてはいかがでしょうか。「収入が不安定で、やっていけるの?」そんな心配を払拭するために、自分の計画、特に資金面についてシミュレーションを立てて説明してあげましょう。

定期収入を断って不安なのは、あなた自身もそうなはず。自分のためにも、この説得はきちんと行いましょう。必然的に、自分の事業計画を練り直す作業にもつながって、一石二鳥です。

 他人に「うまくいくわけないから止めた方がいい」と言われた程度で止めてしまうのであれば、あなたの思い描いていた「やりたいこと」は、その程度のものだったということ。説得してでもやりたい気持ちがなければ、決して目的を達成することはできません。最後にモノを言うのは「自分の中の折れない気持ち、信じる気持ち」です。

ポジティブプランニングとネガティブシミュレーション

 この言葉は、人気プロデューサーのおちまさとさんがよく使っている言葉なのですが、非常に参考になる考え方なので、紹介させていただきます。

 新しい事業や商売を始める際、良いアイディアが思いついたら、とにかく何も考えずに、企画を出していきます。自分自身の考えですから、誰に遠慮する必要もありません。中途半端でもいけません。徹底的にすごいと思う点や、周りにどのような影響を与えるか、どれだけ笑いが取れるか、「やったこれで億万長者だぜ」など、頭の中に思い浮かぶだけ書き出しましょう(ポジティブプランニング)。「それは難しいよね」、「そんなの無理に決まっている」といった否定的な感情は一切排除し、ひたすら楽しい気持ちで、成功を確信しながらプランを組み立てていきましょう。

 プランの概要が固まったら、次はシミュレーションです。今度は、先ほどポジティブに出して行った企画を、徹底的にネガティブ目線で再考するのです。もしアクセスがまったく集まらなかったら、もし収益がまったく上がらなかったら、もし資金が枯渇してしまったら、もし体調を崩してしまったらなど、実際にその企画を実践するにあたって、ネガティブな要素はたくさんあります。これらの壁を一つ一つ想定し、対応策を考えましょう(ネガティブシミュレーション)。

 この作業により、当初考えたプランは実行に移すべきか否かという判断と、実行して失敗した場合のダメージを最小限に抑えることができます。また、私は、ネガティブシミュレーションでもう一つ重要な点は、撤退のタイミングを決めることだと思っています。例えば、全資金の1/10を使った時点での最低ラインの成果を設定しておき、目標に達しなかった企画からは撤退する、と決めておくことで、実際に失敗に直面した際に失いがちな冷静さを取り戻すことができます。「あぁ、狙い通りにはいかなかった」と、シミュレーションに照らし合わせて、淡々と撤退すれば良いわけです。

 良いことばかり想定して実践していると、撤退のタイミングは逃しがちです。ずるずると余計な資金や時間など、大切なリソースを浪費してしまいます。始める前から最悪のことを考えておくというのは気が進まないかもしれませんが、しかし、組織のリーダーであれば必要な資質のひとつです。あなたは、あなたしかいない組織のリーダーでもあるのです。だからこそ、最初にしっかりと退くポイントを決めておくことは重要です。

これによって、万が一失敗した場合でも、再起が簡単になるのです。インターネットの世界では、自分の動きを止めない限り、成功への道は必ずつながっています。1回の失敗で再起不能になってしまわないよう、最悪のパターンを前もって想定しておく必要があるのです。
 

変化を楽しむ

 世の中は変化するものです。自分はもうついていけないと、変化に抗うのもいいでしょう。変化を無視するのもいいでしょう。無理してついていかずとも、暮らしに困ることはありません。しかし、私の考えは違います。

 それを認めた上で、その変化にどのように関わっていけばいいかを考えた方が、より楽しく暮らしていけるのではないか。そう思うのです。近年、本当にいろいろな変化のスピードが加速しています。電話線につないで通信を行うダイヤルアップの時代が1998年ごろでした。それが、デジタル回線のISDNを経て、ADSLやケーブルテレビなどのブロードバンドが浸透したかと思うと、すぐに光回線が主流となっています。この間、たった10年程度です。

10年前は何十万円としていたパソコンが、メーカー同士の開発、価格競争によって、今ではたった数万円で高スペックの機種を購入することができます。つい数年前までは、専門的な知識を持ったウェブデザイナーしか作成できなかったようなウェブサイトだって、技術革新によって、私のような素人でもある程度のレベルのウェブサイトやブログを作ることができるようになっています。

 いま挙げた事例は、あくまでも一部です。世間ではこれだけの変化が起きているのに、あなたの環境だけ変化しないわけがありません。会社員だって変化は実感できるはずです。組織変更、部署の異動、給与の変動など、なんとなく見過ごしているだけで、日々、様々な変化が発生しているはずです。ただ、変化は意識しないとなかなか気付かないものです。

変化に気付かないまま(あるいは気付かないふりをしながら)毎日を過ごしているうちに、いつの間にか身動きが取れなくなっていた……、なんて話はよく聞きます。そんな段階になって対応しようとするならば、とてつもないエネルギーが必要となるでしょう。

 だからこそ、今のうちから、変化に対応できるような、そして自分に合ったライフスタイルを見つけ出すことが大切なのです。そのために、自分の「能力値」を向上させ続けなければいけません。「能力値」というと大仰に聞こえますが、要は普段から知識や経験を蓄えておく、ということ。これによって視野を広げておくことが大事です。

 この積み重ねが、ブログを作った際に、「集客できる」、「自分でお金を稼げる」という力につながるのです。この2つの力を持つことで、人生の選択肢が増えるのです。選択の機会は、買い物、食事、旅行先、仕事選び、住む場所などなど、日々色々なタイミングで発生しています。この選択の幅を広げることができれば、ちょっとした変化にも対応できるようになります。

 変化に対応し続けるというのは、正直にいって大変です。でも、どうせ変化せざるを得ないのであれば、嫌々対応するよりも、先手を打って「次はどんなことが起きるのかな?」と、楽しみながら受け入れられるような思考回路であるほうが、前向きだと思います。人間は変化が止まった時点で成長が終わります。

 たとえ小さくても、何か一つチャレンジしてみるだけで、必ずあなたの内面に変化は生まれます。今日よりも明日、明日よりも明後日と、小さな積み重ねを続けることで、一年後にはとても大きな変化になるはずです。自分にはできないと思わず、自らの足で一歩一歩変化を起こしてみてください。結果として、安定して生きていける能力を身に付けることができるでしょう。

嫌な事から逃げないくせに、やりたいことと正面から向き合わない

 お金が貯まったら、時間ができたら、今の仕事が一段落ついたら……などの理由で、やりたいことができないと嘆いている人をよく見ます。でも、そろそろ、あてのない未来のために、今を犠牲にすることはやめませんか。

 昔は良かっただなんて、過去を振り返ってばかりではなく、今、この瞬間を楽しく一生懸命過ごすからこそ、素敵な未来につながるのだと思いましょうよ。今言ったことも含めて、この本全体で述べていることはすべて、青臭い理想論だと憤る人もいるかもしれません。でも、嫌なことから逃げないで、なおかつ、本当にやりたいこととも正面から向き合わない人が、今の世の中には、とても多いと感じています。嫌なことからは逃げていいんです。やりたいことを、とことんやればいいのです。

 嫌なことを続けていて、あなたは幸せですか。苦しくはありませんか。人生は続くのです。好きなことをやっていたとしても、面倒なこと、辛いことは起きます。だけど、本当にやりたいことならば、そんな困難は乗り越えられます。好きな事、得意なことだけやって、生きていけるはずがないと思う人もいるでしょう。人生そんなに甘くないよ、と。

しかし、そう思うなら、現在の貨幣制度はなぜできたのか、考えてみてください。昔は魚を獲ることが得意な人は、野菜を作ることが得意な人と物々交換をしていました。着物を作る能力がある人は食料と交換を、農作物をたくさん育てられる方法を知っている人はその知識を教える代わりに、収穫された作物の一部をもらって生きていました。このように昔は、得意なことで価値を生み出し、その価値を交換することで充分に生きていくことができたのです。

 お金というものは、この物々交換を促進させるために、そして価値を保存しやすくするために作られた、単なるシステムです。インターネットが日常的なインフラになったことで、ここを介してやり取りされる「情報」は「価値」になりました。自分の好きなこと、得意なことを徹底的に磨き上げることで、価値を生む。たったこれだけのことを、どれだけ継続してやれるかが重要なのです。好きだという気持ちの大きさこそ、あなたの優位性を保つ最大の指標なのです。それを強く認識して、自分の進むべき道を見つけ出してください。

 あなたの経験、知識は誰かが必要としています。
 あなたの情報を求めている人は必ず居ます。
 あなたの声がその人に届くまで、諦めずに続けてください。

2013年6月 染谷昌利