<景品表示法に基づく表記>当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます

ブログ飯ボツ原稿シリーズ第二弾「S字カーブを意識する」

2013/06/10

この文章は本書(ブログ飯)内の6章の一部として書いた内容です。今回はページ数の関係と、他の内容で補完できそうなのでまるごとカットしましたがそのままお蔵入りにするには個人的にしのびないので、ブログの記事にしたためてみました。

S字カーブ理論という言葉をご存知でしょうか?この理論は「製品ライフサイクル理論」とも言われ、技術開発の進展と製品性能の成長の関係を表す理論で、物事は全て導入期、成長期、成熟期、衰退期で動いていると述べています。基本的には技術革新についての理論ではありますが、新商品や新サービスの展開についてもこの理論が当てはまる場合が多いです。

新商品開発の初期(導入期)は製品の認知度が低く、市場からの需要量も低い段階のため売り上げはゆっくりと向上していきます。その商品やサービスの認知度が上がり、場合によってはブームが発生し始めるのが成長期です。市場の需要が増大し、売上や利益が急上昇し始めますが、ライバルも増えてくる段階です。成熟期に入ってくると競合の参入も落ち着きマーケット内のシェアも安定し始めますが、市場に商品が出回ったことにより売上や利益が停滞し始めます。商品・サービス内の機能差がほとんど見られなくなる中での顧客の奪い合いが発生し始める段階です。成熟期のあたりから価格競争も激しくなっていきます。最後に衰退期です。商品やサービスが飽和状態となり、その名の通り、売上、利益共に衰退を始める時期で、規模の縮小や撤退を考え始める時期になります。

s01
(ごめん、これは僕のラフ画だから絵のクオリティは著しく低いのです)

この状況がS字に表されるため「S字カーブ理論」と呼ばれています。

なにが言いたいかというと、同じ商品やサービスが永遠に生き残ることは無いということです。これは技術でも商品でもサービスでも一緒です。もちろん、あなたの運営しているブログでも同様の事象が発生します。多くの人は成熟期に入った業界に参入し、成果を得ないまま撤退していきます。わざわざ競争が激しくて実入りが少ない場所へ飛び込んでいく人が多すぎます。だからうまくいかないのです。流行った時点がピークであとは下っていくだけですから、遅くても成長期の業界、できれば導入期にある業界に参入しなければ大きな結果を得ることはできません。

そのためにはいろいろなところに意識をして情報を意図的に収集する。いわゆるアンテナを張り巡らすということを日々続けることが重要です。そしてあなた自身が商品やサービスを掘り起こし、あなた主導でブームを引き起こす助けをすることで、より大きな成果をあげることができます。もちろん、あなたのアイディアがすべてうまくいくわけではありません。ただ、下手な鉄砲でも撃たない限り何も生み出しませんし、撃てば撃つほど上達し、あなたの仮説がヒットする可能性も高まります。今の時代は何が当たるか予想がしづらくなっていますが、逆に考えると誰もがヒットやブームを生み出せるチャンスがあるということです。とにかく諦めずにアイディアを出し続けることがヒットの一番の近道です。

運良くあなたのアイディアがブームになり、その商品やサービスが成長期に入ったと思ったら、その商品の情報提供を続けながらも次の仕込みを始めましょう。この新たな仕込みをし続けることが他の人の一歩先を行き、アクセスや収益を安定させ続けられる方法です。一発屋と言われる人は一回のヒットを生み出した程度で安心してしまい、それがいつまでも続くと慢心してしまいます。いつまでも永遠に続くことなんて今までもこれからもありません。特にインターネットの世界では、さまざまなサイクルが実社会よりも高速化しています。だからこそ、計画がうまくいって余裕が有るときに次の仕込みをしておく必要があるのです。

わかりやすい事例がユニクロです。元々は山口県の小さなカジュアル衣料品店だった企業が製造型小売業へ転換し、高品質・低価格商品の展開を始めます。1998年から発売された低価格のフリースやジーンズが大ヒット商品になったのを覚えている人も多いと思います。ただ、逆に売れすぎてしまったためユニクロの商品を着ていることがすぐわかってしまう「ユニバレ」という現象が起こり、業績が停滞してしまった時期がありました。そこで国内外のブランドを買収したり、芸能人やデザイナーを活用することにより商品イメージの向上を図りました。また、5000円を超えるような低価格ライン以外の商品も充実させることにより、安くてみんな着ている服というイメージの脱却も図っています。その後もヒートテックやダウンジャケットなど、常に新しいS字カーブを描くような戦略を取っており、最近ではビックカメラとコラボレーションしたビックロという業態で新たな文化を創ろうとしています(ビックロが成功するかどうかは置いておいて、常に新しいことにチャレンジしているという点を評価しています)。

そして忘れてはならないのが、すべての事業が成功しているわけではないということです。2002年ごろに始まった青果販売事業ですが、2004年には採算が合わず撤退しています。個人的には思い切ったことをやったなぁという印象があったのですが、時代に合わなかったのでしょう。あのユニクロでも失敗しているのです。でも、いろいろな事にチャレンジしているからこそ、次のS字カーブを描くことができるのです。

ブームが衰退してから新しいことを始めようと思っても、資金的にも精神的にも余裕が無くなるので思い切ったことができなくなっています。一つの商材のピークを見極め、複数の商材を仕込んでおくことによって収益の安定化を図ることができます。安定は「しているもの」ではなく、自ら「させるもの」ということを肝に銘じておきましょう。

本編が気になったらぜひ(。-人-。)

Amazonはこちら

楽天ブックスはこちら

なおFacebookページでは同様の文章をPDFファイルで配布していますので、どちらかお好みの方をご利用いただければと思います。