三日前の夜に書いた記事が予想外に読まれていて朝からカナカナと震えている産まれたての子鹿です、おはようございます。嘘です、寒くて震えてるだけです、子鹿でもありません。
突然ですが、最近、僕が注目しているのは製品やサービスの消費スピードの速さです。ライフサイクルと書いた方がしっくりくるかもしれません。芸能人もそう、インターネットメディアもそう、ゲームもそう。妖怪ウォッチはどうなのかな。
一過性のブームで終わるか定番になれるか。これってビジネスを継続していくために、常々意識しておきたいポイントだと思います。去年に流行したものが1年以上売れ続けていれば(話題になっていれば)定番商品と位置づけても良いでしょう。でもそんな商品やサービス、エンタメ、情報はほんの一握りです。ほとんどが数ヶ月で前線から消えてしまいます。
別に一過性が悪いと言っているわけではないんですよ。消費サイクルが短いと認識しているのであれば、次々と新商品やサービスを展開し続ければいいわけです。でも「これはずっと売れ続ける!」と、未来を見誤ると気付いた時にはにっちもさっちもどうにもブルドッグ、ワン!な状態に陥ってしまうんです。みんなが気付いた頃に対策を考え始めても手遅れなんです。
さらに今の時代、なにが売れるのか、なにがブームになるのかを的確に予想できる人なんてほとんど居ないと思います。それができたらビジネス的には大成功者ですからね。だから商品やサービスを展開してみて、世間の反応を感じて、成功しそうなら進める、難しそうであれば傷口が小さいうちに撤退する必要があります。この機微というか、勘所というか、予兆というか、ツボを押さえることが重要なんですよね。
企画力や努力量やタイミングなど、ありとあらゆる要素がポジティブに働いて、あなたのプロジェクトが上手く回ったからといって、その好循環が未来永劫続くことはあり得ません。どこかで撤退する、あるいは縮小する(させる)時期がやってくるわけです。その時期を感じられるかどうかで、その後の行動も変わってきます。
僕の人生を大きく変えたXperia非公式マニュアルというブログが有ります。このブログ、実はGoogleにGoogle AdSense成功事例として紹介されているのですが、現在このブログはほとんど更新していません。僕の人生を変えて、収益の柱で、さらにGoogleからも評価されているにも関わらずです。
なぜ更新しなくなったのか。もちろん、ブログ飯を書き始めて時間がなくなったのや、ネタが切れてきた、そもそも飽きたという要素もあります。でも一番強い要素は、以下の言葉を聞くことが多くなったからです。
それは
「昔、よく読んでました」
というフレーズです。
言われ初めの頃は「何だとこのデコ助野郎」「あらそうでございますか、ホホホホホ」と心の中で舌打ちしていたんですが、いろいろなイベントで自己紹介した際に同様のフレーズを聞くことが増えてきた時に「あ、今はスマートフォンの解説サイトって読まれてないんだ」と察したんです。
当時は確かにアクセス数も右肩下がりになっていましたが、そうは言っても一日1万を超えるユーザーが訪問してきてくれました。でもどんなに更新しても、どんなにSEOを意識しても、どれだけSNSで響きそうな刺激的な記事タイトルにしてもアクセス数が大きく伸びるという現象は起きませんでした。
「昔、よく読んでました」
このフレーズってスマートフォンメディアのブームが終わっていく前兆だったんですよね。僕は幸運にもそれに気付いたので(そう判断したので)、軸足を次のステージに移す準備ができました。仮定の話ですが、ずっとXperia非公式マニュアルにしがみついていたら、今の生活は維持できていないかもしれません。
時代は気付かぬうちに移り変わっています。コンテンツ至上主義から、コンテンツが良いのが当たり前で誰が発信しているのかというコンテキスト(文脈)が重要な時代へ。完成された楽曲をCDで聞いていれば満足だった時代から、ライブや握手会などユーザー参加型の時代へ。重厚な学術書や純文学からポップでライトなテイストの書籍の時代へ。
時代の流れは自分一人で変えることはできません。抵抗して藻掻くのも悪くはないのかもしれませんが、時代の流れを感じ取って、その波に乗った方が少ないエネルギーで成功に近づけることができます。
時代の流れに乗るためは、小さな予兆や前兆に気付かなければいけません。そのためにはちょっとした変化を敏感に感じ取る必要があります。変化を感じ取るためには意識的にアンテナを張り巡らせて生活することが重要です。ふとしたキーワードを聞き逃すか、ヒントと捉えるか。一瞬だけ注意を向けるのか、通勤時間の1時間を周りの変化の観察時間に充てるのか。1日だけで飽きてしまうのか、1週間かけてじっくり比較検討するのか。
続ければ続けるほど見えてくる世界が変わってきますので、このダラダラと長い説教臭い文章に少しでも共感した人は今日からぜひ試してみてください。
余談ですが、この記事は先日第一回をおこなった読書会の中で説明した一つの規則に沿って書いています。もし気付いたら心の中でほくそ笑んでくださいね。ちなみに推敲は5回してます。