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ラブラブファイヤー外伝① 〜ヒゲOL・号泣会見・ホームレス〜

こんにちは、鬼嫁です。
♪あなたは〜 もぉ〜 忘れたかしら〜
 鬼嫁ブログの「ラブラブファイヤー」♪



さて、読者の方の中には「このブログに時々出てくる『ラブラブファイヤー』って、いったい何なのさ?」 「MAXの歌う往年の名曲?」と疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。


http://youtu.be/UU1DoFuMMls


♪LOVE LOVE FIRE 愛してると LOVE LOVE FIRE 言い続けて〜♪

う〜ん♡このアップテンポなユーロビートに乗って、マサオの背中にムチの雨を浴びせたい!!・・・とは思うものの、残念ながら ブログ飯 とMAXとの関係は全くなく(そりゃそうだ)、当ブログにおけるラブラブファイヤーの詳細はコチラの記事を読んでいただければと思います。。。。が、リンクに飛ぶのが面倒な方のためにビシッと数行で説明させていただくと、

2005年の5月〜8月までの3ヶ月間、
妄想力のみで運命の彼を引き寄せ、結婚する

という人体実験を行っていたのですが、当ブログではその実験企画のことを『ラブラブファイヤー』と呼んでいます。
実験の一部始終は「夏はビキニでラブラブファイヤー」というタイトルでmixi上に公開され、かなりの人気を博しました。で、9年経った現在、ブログ飯ネットショップの教科書 の出版に伴い、夫婦の馴れ初めや結婚に行き着くまでの軌跡を聞かれることが多くなったので、リライトしてweb上に晒してみようと始まったのが当ブログというわけです。


そんなわけで、このブログの記念すべき第一回めの投稿は夏はビキニでラブラブファイヤー というタイトルでした。
では、前回の記事まで続いた 躍(厄)年の中心で愛を求むってのは何なのかっつーと
、ラブラブファイヤーを始めるに至るまでの長い長い序章・・・つまりラブラブファイヤー エピソードZEROとご理解いただければオッケーかと思います☆

そして今日からは、未だ語られることのなかった『躍(厄)年の中心で…』と『夏はビキニで…』の狭間にあたる2005年1月〜5月に起こった出来事を振り返っていきたいと思います。
人呼んで「ラブラブファイヤー外伝」!!
約9年、ベールに包まれていた空白期間の秘密が、今まさに白日の元にさらされます!
さあ、あなたもパンドラの箱の中身を一緒に覗いてみませんか?


・・・ということで、今日も元気に行ってみましょうヽ(^0^)ノ
本邦初公開!『ラブラブファイヤー外伝① 〜ヒゲOL・号泣会見・ホームレス〜』

え〜。本題に入る前に、当時の状況を説明させて頂きますねヽ(*’-^*)
大厄(2004年)のスタートは、官公庁に勤務していました。しかし、ボンテージで出勤していた為でしょうか。年初にあっさりクビになり、Fさんと出会った短期バイトを経て、某美容会社にお勤めすることになります。そんな美容会社で、オカマの皮を被った男性上司やヒステリックな先輩達の逆鱗に触れないよう、萎縮度フルスロットルで仕事していたら・・・
何と!口周りに逞しいヒゲが数本生えているのを発見してしまいました(゚Д゚)!!

それだけではありません。ギャランドゥ(へそ下の毛)が増えるに従って頭髪はめっきり薄くなり、挙げ句の果てに生理まで止まってしまいました(;゚Д゚i|!)
ストレスからでしょうか、私の身体は気付かぬうちにオス化への一路をひた走っていたのです。
キラキラ啓発本を愛読し、運命の彼(下僕)との出会いを切願している私にとって、オス化など絶対にあってはなりません!!
しかも私はOL・・・OLにヒゲと言えば 藪内笹子!!

あなたはご存知でしょうか、ヒゲのOL薮内笹子を。
「真実の愛を見つけるまでヒゲを剃らない」と決心し、都会の隅っこで生きるトレンチコート姿にヒゲをたくわえたOLの話を・・・
ああ…このまま愛する人と巡り会わなかったら、数年後にはトレンチコートを着て笹子のような運命を辿ってしまうかもしれない。。。

絶対にこうはなりたくないものです
絶対にこうはなりたくないものです

今までにない危機感を持った私は、オス化の元凶である美容会社をソッコーで退職しました。そして、某通信会社が運営するインターネットTV局に転職する運びとなりました。(ちょうど出会い系サイトでタカさんを釣り上げた頃の話です)

テレビ局と言っても局員は私1人。あとは出向のおじさん3名と、前回登場した一流大卒の理系男子・水谷君が、テレビとはまったく別の仕事をしていました。おじさん達は本部との往復が基本だったので、私としてはかなり自由に仕事をさせていただきました。そんな恵まれた環境の中、私を悩ませていたヒゲやギャランドゥは自然と消えていき、なんとかヒゲのOLとならずに済みました(ホッ♡)。あとは真実の愛に出会うだけです!


そして2004年の年の瀬、2人の男が私の心を駆け抜けていきました(振られたと書かない三十路女の気高さを見てやって下さい)
しかし、正月をまたいで2度もマギー司郎さんに遭遇したミミコ選手は、大厄が明けた開放感も手伝い
私ったら、実は“持ってる女”かも♥
・・・と、すっかり舞い上がってしまいました。


浮かれ気分のミミコは、浮かれ調子のまま会社の新年会に参加し、浮かれポンチに酒を呷りまくりました。宴の話題はおのずと、私の恋活への詰問が中心に・・・^_^;
最初は平常心を保っていた応酬でしたが、クリスマスイブという単語が上司から繰り出された瞬間、私の中で何かが音をたてて決壊していきました。

「ですからぁ!皆さんのご指摘を真摯に受け止めてぇぇ! 失恋という大きなカテゴリーに比べたらぁ!靴の購入費用沖縄旅行の報告ノォォー、折り合いをつけるっていうーことでぇ!!
もう一生懸命ほんとに、そういう問題ッヒョオッホー、解決したいがために 私はねェ! 誰が誰と恋愛してもおんなじや、おんなじや思ってえ!ずっと婚活してきたんですわ! 文字通り!命がけでぇ!この世の中を・・・この世の中を変えたい一心でえぇ!! 縁もゆかりもない高田馬場の片隅で、やっと! マギー司郎に! 出会ったんですぅー!!(うわあぁぁーーーん(>o<))」



※上記文章が何のことやら解らない方、この動画(↓)が元ネタとなっております(^^)

どこをどう歩いたのでしょうか。気がつくと時計は夜の3時。高田馬場のランドマークことBIG BOXの入口で、ホームレスの隣でいびきをかいていました(これは本当です)。
ビックリして飛び上がると、隣のホームレス君も気付いて起き上がりました。毛糸の帽子に黒のダウンを着たその青年は、私と同い年だと言いました。大志を抱いて故郷の青森から出てきて3ヶ月、貯金が尽きてこの地を寝ぐらにしているそうです。

「お姉さんさ、ワンワン泣いてて何言ってるか解らなかったけど、人生うまくいってねぇことだけは解ったよ」

ここに着いた瞬間から私は泣いていたようで、どうやら泣きながら眠ってしまったようです。ポツポツと言葉少なに、時折青森の方言と思われる謎の単語を交えながら、彼は今までの経緯を話してくれました。よく見ると長身の男前で、真木蔵人をちょっぴり腐らせたようなルックスをしていました。
長いまつげと、木訥とした雰囲気と、独特の訛りに、ささくれ立った心がじんわりと癒やされていくように感じました。あれ、何だろ?この感じ・・・。


「もしや、これが運命の出会い・・・?!」


ここは高田馬場。マギーさんと遭遇した高田馬場。そう言えば聞いたことがあるわ!マギー司郎は妖精さんで、運命の恋人と出会う準備が整った人のところに現れるという伝説を!!(?)

急に心拍数が上がり、『女性ホルモン放出中〜』となった私ですが、彼はそんな私に見向きもせず、遠い目をして言いました。

「何があったか聞がねぇけど、自分をもっと大切に扱ってやりなよ。せっかくもらった命じゃねぇか」


その言葉を聞いた瞬間、私は崩れ落ちるように泣きました(何度泣けば気が済むのやら)。
泣いてるうちに、色んな思いが込み上げてきました。
ずっと彼氏がいないし、頼みの綱の元彼は結婚しちゃったし、女友達がいないから合コンにも女子会にも誘われないし、親友の男友達は風俗嬢に入れ込んでて話すら聞いてくれないし・・・

脚本を始めて7年。チャンスに恵まれず、原稿と会社と婚活で寝る暇もなく、何度も職場をクビになり、両親は口を開けば「バカな夢は捨ててイイ加減結婚しろ」の一点張り・・・
婚活しても珍プレーばかりだし、酒の量に比例して体重は増える一方だし、ヒゲは生えるし、大厄が明けても今年一年は後厄だし、貯金はマイナスだし、趣味もないし、弟の部屋はゴミ屋敷で風水的にも絶望的だし・・・


でもね、私なりに必死に生きてきたんですぅ!縁もゆかりもない東京で!それこそ命かげで!(野々村議員風に)
長い長いトンネルをずーっと、いつか見えるはずの光を頼りに、泥にまみれて転がりながらやっとの思いで生きてきたんだよ!
それなのに私は何一つ持っていない。お金も、運も、恋も、友達も、若さも、美しさも、夢も、生きがいも・・・

ホームレス記者ぁ!あなたには分からないでしょうねぇ!!
大体、お前に何がわかる? 私の人生の何を知ってるっていうのさーー(`Д´)キーッ!!


すると彼は、両手で私の手を握り、ハッキリとした口調でこう言いました。

「諦めるな!」

そして、次のように続けました。

「諦めるなよ。俺は、こんな生活になっても自分の人生を諦めてなんかいない。
 俺には夢があって30過ぎで上京した。家族も友達も反対したけど、全く後悔していない。
 ホームレスになって悔しくないかとさっき聞かれたけど、悔しいに決まってるよ。
 けど、見くびるな。俺はここで終わったりしないし、絶対ここから這い上がる。
 だからお姉さんも絶対に諦めるなって!」



もう、穴があったら入りたいと思うほど恥ずかしい気持ちになりました。
この人は真摯に人生を生きているというのに、私は何をやっているんだと・・・。
彼の発した見くびるなという言葉が、深く深く胸を突き刺しました。
私はどこか彼を軽んじ、自分の怒りや愚痴を彼にぶつけても良いと思っていました。でも彼は、そんな私の邪な気持ちを知った上で、精一杯私にエールを送ってくれたのです。

「さあ、こんなところに居ちゃだめだ。少しでも金があるなら、屋根のある温かい場所に行きなさい」
彼はそう言うと、数メートル先にあるタクシー乗り場まで私を連れて行きました。そして私は、新宿のサウナに行って翌日の昼まで眠りにつきました。


あれから9年。ホームレスだった彼は、今どこで何をしているのでしょうか?
どんな夢かは忘れてしまったけど、彼の願いが叶っていてくれたら嬉しいな〜と、高田馬場に行くたびに思う今日この頃でございます(⌒∇⌒)。


今回は、鬼嫁ブログには珍しくノスタルジックでハートウォーミングな仕上がりでしたが、いかかでしたでしょうか?
こういう記事も時々書いていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたしますm(__)m。

<外伝②に続く>